概要
2017年「独身の日」の着地は1,682億元。
日本円にして2.9兆円。
アマゾンジャパンの一年間の売上が1.1兆円。(2016)
どういうことや、、。
▼2016年の記事
(考察) まずは数字を作る中国。
去年の独身の日は中国におり、消費者目線でニュースを見ていましたが今回は一年近く越境EC運営に携わらせてもらったこともあり、売り手側として勝手な考察を。
あまり取り上げられないが、返品も半端ない
発送前のキャンセル、受取後の返品を含めると30-40%はあるのでは?と個人的には思っています。
(先做量,大きな数字を作ることに意味があるのか。)
数だけが大きく報道されますが、
キャンセル率も日本の比ではありません。
そもそもキャンセル規則がとても緩い。
アリババのレギュレーションというよりも、
ほとんどの店舗がよほどのことがない限りキャンセルを受け付けます。
これは顧客からの低評価を防ぐため、
店舗ランキング制度によるものが大きいです。
売れたものが売れる
キャンセル出てもいいからとにかく売って、
売上実績をつくる。売れたものが売れるがセオリー。
(決済されたら売上数としてフロントに表示されます)
どの店舗がいくつ売ったか、売り上げが外から見えます。
開始1時間が勝負
2017年W11はアリババ全体でも開始1時間で昨年の1,207憶元達成。
他店舗事例を聞いていても、開始直後~深夜の受注が勝負。
そして・・
キャンセルされる前に即配送。
物流問題。
もう、送ったもの勝ちの感じがあります。
taobaoも天猫も発送しない限りはいつでもユーザーがキャンセル申請できる仕組みです。
実質発送してしまえば届くまでは返品申請しかできず、
返金申請よりは若干ハードルが上がります。
(返品送料はさすがに顧客持ちのところが多く、しかも少し手間。)
とにかく、注文が付いた瞬間に発送!モノが出てなくても伝票番号は入れられるように。
物流やシステム環境が改善されるにつれ、キャンセルも簡単になったと思います。
日常販売でも大事ですが、イベント時は特に在庫確保が課題になります。
まとめ
売り上げ規模などただただすごいという印象を持ちがちな「独身の日」ですが、その後の「キャンセル率」「返品率」は意外と知られていません。受注がついた瞬間に即発想できるオペレーションを確立できていないとただただキャンセルされる確率が増えていくので、「独身の日」こそ気を引き締めて足元かためたいものです。