言葉を通してつなげる日中韓

GOKINJO.LOG

「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立」を読んで

知識というより、読み物としてもとても面白い本を読んだのでご紹介します。

海賊版が多く混沌とした中国のインターネットの世界は日本と比べると洗練されていなくて不便な世界だと勝手に思っていた私が、2016年中国で暮らしてみて中国のインターネットサービスのあまりの発展具合に「いつの間に・・?」と驚いたように、

草創期・混沌から今に至るまでのインターネット史がが通史でまとめられており、かなりすっきりしました。改めて、中国人の考え方は面白いと思わされます。

 

    目次
  1. 中国ITの原風景
  2. 中国におけるインターネットの幕明け
  3. コミュニケーションと反日の波
  4. Web2.0の波と北京オリンピック
  5. SNS普及とネット検閲の強化
  6. 微博の輝くと時代の転換
  7. ワールドワイドウェブからの独立

検閲、規制・・中国のインターネットは窮屈?

中国のインターネットといえば、「LINEが使えない」「Googleが使えない」こういった不便で窮屈なイメージが思い浮かぶ人が多いと思います。

 

私も2016年中国にいた頃、日本でポケモンGOが爆発的にブームになっている中、中国では当然のように遊ぶことが出来ず帰国したころにはブームは跡形もなく去っていました。

 

ただ、だからと言って不便を感じたことはなく、周りの中国人もポケモンGOこそ知っているもののあの手この手を使って楽しもうとする人は一人もいませんでした。

 

中国人はGEWの中でのびのびとネット生活を楽しんでいる

日本でポケモンGOが流行っていたころ、中国で流行っていたのは陰陽師

 という日本人声優を起用した中国製日系RPGゲームでした。

開発元はこの本でも度々でてくる「網易 NetEase」です。

 

DL数は2017年2月時点で2億突破。日本だけでなく世界中でポケモンGOが流行る中、中国で選ばれたのは中国製ゲームでした。

 

そう、中国人はGFWに囲まれたネットの世界でも不便に感じることなくそこで供給されたものを楽しんでいるのです。

 

いつから中国のインターネットは日本を越えたのか?

この表現は多少語弊があるかもしれませんが、あながち間違えていないはずです。2016年私が中国にいた頃、中国ではすでに財布を持ち歩かない生活が当たり前でした。ネット通販はもちろん、リアル店舗での買い物、公共料金の支払い、タクシー代の支払い、友達とのお金の貸し借りさえもすべてがスマホ決済でした。

 

本書を読んでいると、中国のインターネットの世界が突出して盛り上がってきたのはスマートフォンが浸透し始めた2011年~2013年頃かなと感じました。これまでの海賊版が乱立していた状況に規制が入りコンテンツが洗練し始めたのもこのころだと思います。

 

まとめ

外から見ると独特に見える中国の閉ざされたネット空間は、中国人をよく知る中国政府が長い時間をかけ緻密につくられた空間。中国人はその空間の中で不自由することなく

 ITの利便性を享受し、閉ざされた空間の中で育ってきた中国企業はもはや世界中に影響力を持つようになっている。