日本語、韓国語、中国語の関係性について話し合うという面白い記事を発見しました。
なにやら一つの熟語に対する中国語読み、韓国語読み、日本語読みがまとめられている模様。
こちらが「日本語、韓国語、中国語の関係性がよく分かる表」
現代日本語では”こうしょう”と読むところ、中国語韓国語ではそれぞれ読み方に区別があることがわかります。
この表をはじめに貼った方はこのようにコメントしています
この表を見ると、「日本人にとって中国語の発音が難しい理由」とか「旧仮名遣いが存在した理由」とか「韓国で漢字を廃止できた理由」とか「日本で漢字が廃止できない理由」あたりが何となくわかる
確かに何となくわかるような。
科学的でないにせよ実用的に勉強してきた者として1つ1つコメントしてみたいと思います!
そしてこの表の前提として、日本人も中国人も韓国人も発音が違うだけで同じ単語を話しているという事実がポイントですよ!ごきんじょポイントですよ!
「日本人にとって中国語の発音が難しい理由」
これは確かにおっしゃる通りで、中国語は”表意文字”である”漢字”しかもたない言語です。日本語も「橋」と「箸」のように同じ発音の言葉がありますが”表音文字”であるひらがなを用いた助詞の存在や前後の文脈からどちらの言葉かの推測は比較的容易です。
その分中国語は”表音文字”を持たない分、発音に変化を持たせて意味を区別する特徴があります。そのため発音に加えイントネーションの規則「声調」というものが存在します。
え?ややこしすぎる?・・ちょっと待ったー!
- 基本的に1字1音、日本語のように音読み訓読みは存在しない
- 言い間違えても文脈でわかってもらえることも多い
発音が難しいと言われがちですが、基本的に1字1音なので使い分けなどのややこしいシチュエーションはあまり発生しないのも中国語ですよ!発音や声調を若干間違えても前後の文脈で伝わることも多いです。
ただ、1字1音とはいいつつその1音に更に4つのイントネーションがあるので、言い間違えると誤解されたまま話が進む恐ろしさも・・。
「売る」と「買う」が同じ「マイ」というのはもはや悪意さえ感じます。
「旧仮名遣いが存在した理由」
これは・・・!しらなかった!!!
高=「かう」、甲=「かふ」のように日本語も区別していたんですね・・!
ちなみに”平塚らいてう”の漢字表記は雷鳥(らいてう)のようです。有名どころだと蝶の旧かな読みは”てふ”。だから蝶々(てふてふ)なのですね。
勉強になりました。ありがとうございます。やっぱり言葉はどこまでも歴史につながります。
「韓国で漢字を廃止できた理由」
表を見て分かるように韓国にも漢字をハングル表記させている言葉がたくさん。
そして中国ほどではないにしろ、日本語よりは漢字の読み方にバリエーションがあり、”表音文字”であるハングルのみでも意味の区別がしやすくなっています。
- ハングルの特徴は何と言っても”パッチム”。※n,ngの違いなどを1字で表せる
- ハングルは複数の音のパーツを組み合わせて1字をつくるため、表意文字に近い役割も担っている
- パーツの数は母音子音それぞれ10数個と多くないが組み合わせが1万通り以上存在
日本語の場合ひらがな単体では意味を持たないため、全ての言葉をひらがな表記するとかなり識字しづらくなりますが、ハングルはハングル自体に表意文字的役割があるため漢字がなくても識字ができます。(たとえばこんなかんじですべてひらがなひょうきするとなにがなんやらわかりづらいですよね、かんじってすばらしい)
ハングルの表現力の高さが韓国で漢字を廃止できた大きな理由だと思います。
「日本で漢字が廃止できない理由」
これもまさしくハングルの部分で述べたように、日本固有のひらがなカタカナ自体では意味を持たないことに理由があると思います。
ただ、同じ発音でもひらがなカタカナという2種類の表記方法があるというのは日本の文化を豊かにするのにかなり貢献してきたと思います。外来語を取り入れるスピード、豊富な擬音語、微妙なニュアンスの表現、これは表意文字しか持たない中国語・表音文字しか持たない韓国語には限界があり、未だにアニメや漫画などのコンテンツは日本を中心に生まれているのを見ると「日本人が日本語を使うから」と思えてならないのです。
言葉は科学・・
「日本人にとって中国語の発音が難しい理由」「旧仮名遣いが存在した理由」「韓国で漢字を廃止できた理由」「日本で漢字が廃止できない理由」について私の考えをまとめる中で思ったことは、言葉は科学だなあ〜ということ。そりゃ学問にして学ぶ人もいるわけだ・・。
言葉の成り立ちを見て見ると、どうして中国人の声は大きいのとか、どうして韓国人の名前は漢字表記できるのかとか、どうして日本語の発音は簡単と言われるのかとかヒントがたくさん見つかって本当におもしろい。